2013年3月5日火曜日

【GPUベンチ①】GeForce 9600GT & GeForce GTX570 & GeForce GT440 ベンチマーク結果

さて、2013年2月22日(金)に手に入れた「GeForce 9600GT 512MB DDR3 D/D/VO (PN 288-2N114-000TS)」のベンチマークを予告していました(ココで)が、その結果がまとまったので(というよりもブログに書く気になったので)綴っていきます!


1.ベンチマークの目的


このベンチマークテストは、旧式になったGeForce 9600GT (TDP: 59W版 GreenEdition) の性能を現行GPUと比較し、その用途を考えることを目的とする。



2.ベンチマーク方法


本ベンチマークは以下に示すベンチマークソフトで行い、それぞれのテストの結果を得た。

  1. ファンタシースターオンライン2 キャラクタークリエイト体験版における動作検証スコア
  2. CINEBENCH R11.5 (64 Bit) OPEN GL Test によるスコア
  3. 3DMARK による「ICE STORM」・「CLOUD GATE」・「FIRE STRIKE」の3テストにおけるスコア


3.ベンチマーク対象ビデオカード


ベンチマークに用いたビデオカードは以下の3枚。ただし、GeForce 9600GT GEは初期の高TDP版とコアクロックを合わせるために50MHzだけOCしている。

  1. GeForce GTX 570 【ZOTAC GeForce GTX570 1280MB DDR5 (ZT-50207-10M)
  2. GeForce 9600GT (TDP: 59W版, @650MHz OC) 【GeForce 9600GT 512MB DDR3 D/D/VO (PN 288-2N114-000TS)
  3. GeForce GT 440 【N440GT Twin Frozr Mini 1G

 GeForce 9600 GT GE  GeForce GT 440  GeForce GTX 570 
 コア名称 G94b (55nm)GF108 (40nm)GF110 (40nm)
  DirextX 10.011.011.0
 CUDAプロセッサコア数 9696480
 テクスチャユニット数 -1660
 ROP数 16440
 コアクロック 600 MHz810 MHz732 MHz
 CUDAプロセッサクロック 1500 MHz1620 MHz1464 MHz
 メモリクロック 900 MHz900 MHz1900 MHz
メモリ設定512MB / GDDR31GB / DDR31280MB / GDDR5
 メモリインターフェース幅 256 bit128 bit320 bit
メモリバンド幅57.6 GB/sec28.8 GB/sec152.0 GB/sec
SLI2-Way-3-Way
 最大GPU温度105℃98℃97℃
 最大グラフィックカード出力 59W65W219W
 最小システム所要電力 300W300W550W
 補助電源コネクタ--6pin×2
 占有スロット122


4.ベンチマーク機


ベンチマークを行ったPCの構成は以下の通り。

【CPU】AMD FX-8150 @4.4GHz(OC)常用
【RAM】ADATA AX3U1600GC4G9-2G (DDR3 PC3-12800 4GB 2枚組)
【M/B】ASUS M5A97 EVO (ATX, AMD 970 Chipset)
【CPUクーラー】CORSAIR CWCH80
【SSD】Intel SSD 330 120GB
【HDD1】WDC WD10EARX (1TB)
【HDD2】WDC WD20EARX (2TB)
【DVD】LITEON製DVDドライブ
【VGA】ZOTAC GeForce GTX570 1280MB DDR5
【ケース】Corsair Carbide 400R CC9011011-WW
【PSU】サイズ 剛力短2プラグイン 600W
【サウンドカード】ASUS Xonar DG



5.PSO2ベンチマーク結果

まず、PSO2のベンチ結果である。
PSO2のベンチは、
  • 描画設定: 簡易設定5
  • NVIDIAコントロールパネルにおける3D設定はデフォルトのまま
  • 解像度: 1600x900
  • GeForce 9600GT GEはOCせずにコアクロック600MHzのまま
という環境で行った。結果は以下の図5.1にまとめた。

図5.1 PSO2ベンチマーク結果
図5.1 PSO2ベンチマーク結果

図5.1を見ると、GeForce GTX 570が圧倒的だと分かる。PSO2ベンチでは、スコア5000以上が快適にプレイできる目安であり、1000以下になると処理速度的にプレイが難しくなると言われている。注目したいところは、GeForce 9600GT GE (以下、9600GT) のスコアが250ポイントほどGeForce GT 440(以下、GT440) を上回っていることである。9600GTがGT440を上回ったのは驚きであった。


6.CINEBENCH R11.5 (64 Bit) OpenGL Test 結果


CINEBENCHの64bit版におけるOpenGLテストの結果である。

このベンチは、
  • NVIDIAコントロールパネルにおける3D設定はデフォルトのまま
  • 解像度: 1600x900
  • GeForce 9600GT GEはOCし、コアクロックは650MHz
という環境で行った。結果は以下の図5.2にまとめた。


図5.2 CINEBENCH OpenGL TEST 結果

結果はPSO2ベンチとは逆だった。すなわち、GTX 570はダントツのトップではあるが、GT440が9600GTを抜いて2位におどり出た。これは、GT440のほうが9600GTよりもOPEN GL処理効率が上ということだろうか?また、9600GTのVRAM容量はDDR3 512MB、GT440はDDR3 1GBとなっているため、VRAM容量の差も関わってくるかもしれない。


7.3DMARK (2013年最新版) における3ベンチ結果


2013年最新版の「3DMARK」におけるICE STORM・CLOUD GATE・FIRE STRIKEの3つのベンチ結果である。


ここで、3ベンチの概要をまとめておく。

ICE STORM」テストは、3DMARK(2013年版)の中で最も軽いテストという位置づけで、画面解像度が1280*720のようなノートPCでの実行を想定しているという。使用される3DエンジンはDirectX 11だが、DirectX 9相当に抑えられておりDirectX 9環境でも実施できるという。
CLOUD GATE」 テストは、ディスクリートGPU―すなわちモバイル用GPUを搭載したノートPCや、一般に1~2万円台のミドルレンジビデオカードを搭載したデスクトップPC向けとされている。使用される3DエンジンはDirectX 11だが、DirectX 10相当に抑えられておりDirectX 10環境でも実施できるという。
FIRE STRIKE」 テストは、3DMARK(2013年版)の中で最も高負荷なテストという位置づけである。結果を先に述べてしまうが、私の所有するGTX570でもFPSが落ち込み、影像がカクついてしまった。使用される3DエンジンはDirectX 11で、当エンジンの複雑な処理を盛り込んでいるため、DirectX 11環境でしか実施できないという。
ここで1つ注意書き。GTX570とGT440はDirectX 11に対応しているが、9600GTはDirectX 10までしか対応していない。よって、FIRE STRIKEテストはDirectX 11専用のため9600GTの測定は行えなかった。
このベンチは、


  • NVIDIAコントロールパネルにおける3D設定はデフォルトのまま
  • 解像度: 1600x900
  • GeForce 9600GT GEはOCし、コアクロックは650MHz
という環境で行った。以下の図5.3・5.4・5.5が個々のベンチマーク結果である。



図5.3 3DMARK - ICE STORM テスト


図5.4 3DMARK - CLOUD GATE テスト


図5.5 3DMARK - FIRE STRIKE テスト

以上の3つのベンチマークについて、Physics ScoreはCPU演算能力に依存する。すなわち、今回のテストはGPUのみの比較であるから、どのGPUにおいてもほぼ同じ値であろう。このことは3つのテスト全てで言えた。次に、Graphics ScoreはGPUの演算能力に由来する。図5.3~5.5を見ての通り、GTX570におけるGraphics Scoreが一番高い。ICE STORMテストとCLOUD GATEテストで比べると、ICE STORMテストでは9600GTがGT440に20000ポイント差で圧勝。CLOUD GATEテストでは両者の差はない。



8.考察


以上のテストより、GTX570は他2者から群を抜いてとびぬけた成績となっており、さすがGTXを名乗るだけのことはある。では、9600GTとGT440については以下のような考察ができる。

まず、9600GTはメモリ容量GDDR3 256bit 512MB、GT440はメモリ容量GDDR3 128bit 1024MBであり、このメモリバス幅と容量がベンチに影響を与えていると考えられる。メモリ容量を必要とするベンチはGT440の方に賞杯が上がるし、必要メモリ容量が少ない場合は9600GTの性能が上になると考えられる。すなわち、この理論で言うと、GPUコア自体の処理性能は9600GTの方が上になる。また、図5.3と図5.4より、DirectX 9エンジンでは9600GTの方が優勢「かも」知れないし、DirectX 10エンジンではGT440の性能が引き出される「かも」知れない。ただし、RAM容量の依存性を考慮しなければ正しいことは言えない。
※考察はあくまで筆者の考えであり、決して事実とは言えません。その趣旨をご理解ください。


9.感想


今回のベンチで、9600GTの性能がどれ程か測定できた。GT440を多少なり追い越したのは正直驚きであった。GT440・9600GTとも外部電源を必要としないが、9600GTの方が発熱が少なく良い印象を持った。9600GTにはS端子出力があり、ブラウン管テレビ等に出力できる点が面白い。DVDを見るのにはブラウン管の方が良いといったこともあるかもしれない。これは気が向いたら検証しよう。


では、これで失礼します。


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